英名： Crude Potassium Chloride (Sea Water) CAS No. 7447-40-7（塩化カリウム）

JECFA No. 該当なし別名： 該当なし

構造式： K-Cl

1. 基原・製法

   海水を濃縮し、塩化ナトリウムを析出分離させた後、そのろ液を室温まで冷却し、析出分離させたものである。主成分は塩化カリウムである。

   
   

2. 主な用途

   調味料

   
   

3. 安全性試験の概要

   1. 急性毒性試験

      経口投与の情報なし

      
      

   2. 反復投与毒性試験

      反復投与毒性に関する情報なし

      
      

   3. 変異原性試験

      塩化カリウムとして、Ames 試験、染色体異常試験及び in vivo 小核試験が実施されており、すべて陰性と報告されている。

      
      

      Ames 試験：陰性；5,000 g/plate 1)

      染色体異常試験：陰性；5,000 g /mL 1)

      小核試験：陰性；2,000 mg/kg 体重 1)

      
      

   4. その他

      毒性が懸念される報告はない。

   5. 海外評価書における扱い

      JECFA では自由にイオン化する塩類はそれぞれ関連する酸や塩基に基づいて ADI を設定するとしている。粗製海水塩化カリウムの主成分である塩化カリウムについては、アンモニウム塩、マグネシウム塩と共に塩酸及びその塩類のグループ ADI に含まれる 2)。塩酸については、食品への添加用途では毒性影響は示さないとして、「制限しない (Not limited)」と評価されている 3)。

      
      

4. 結論

   本既存添加物は、日本国内で流通しているものについては、安全性に懸念はないと考えられる。

   
   

5. 参考資料

   1. 林ら：食品衛生学雑誌 46, 177-184 (2005)

      
      

   2. JECFA: Evaluation of certain food additives, Twenty-third Report of the Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives.(1980) WHO Food Additives Series No. 14, TRS 648

   3. JECFA: Evaluation of certain food additives, Nine Report of the Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives.(1965) WHO Food Additives Series 67.29, TRS 339