ラムザンガム

英名: Rhamsan Gum CAS No. 96949-21-2

JECFA No. 該当なし

別名: ラムザン多糖類構造式: -


  1. 基原・製法

    スフィンゴモナス属細菌(Sphingomonas sp.に限る)の培養液から得られた、多糖類を主成分とするものである。ショ糖、ブドウ糖、乳糖、デキストリン又はマルトースを含むことがある。

  2. 主な用途

    増粘安定剤


  3. 安全性試験の概要

    1. 急性毒性試験

      経口投与の情報なし

    2. 反復投与毒性試験

      Crl:CD(SD)IGS ラット(雌雄各群 10 匹)に、Sphingomonas ATCC 31961 株由来のラムザンガムを 0, 0.5, 1.5 及び 5.0%の用量で 90 日間混餌投与した。その結果、 NOAEL は最高用量の 5.0%(雄で 3,362mg/kg 体重/日、雌で 4,304mg/kg 体重/日)と結論された 1)

    3. 変異原性試験

      復帰突然変異試験、染色体異常試験、及び小核試験の結果はすべて陰性であった 2)

    4. その他

      その他試験に関する情報なし

    5. 海外評価書における扱い

      JECFA では、類似の増粘安定剤であるジェランガムについては、ADI は特定しない(not specified)としているが、ラムザンガムについては評価していない 3)

  4. 食品添加物公定書の規格

    規格あり

  5. 結論

    ラムザンガムは、主成分は糖類であり、基原、製法及び本質、入手可能であった安全性試験情報(反復投与毒性試験、変異原性試験)に鑑みて、現状の食品添加物としての使用において、ヒトの健康影響に対する懸念はないものと結論された。


  6. 参考資料

  1. Hagiwara A, Imai N, Doi Y, Sano M, Tamano S, Omoto T, Asai I, Yasuhara K and Hayashi S. Ninety-day oral toxicity study of rhamsan gum, a natural food thickener produced from Sphingomonas ATCC 31961, in Crl:CD(SD)IGS rats. The J. Toxicol. Sci. 2010; 35(4): 493-501.

  2. 9 版食品添加物公定書解説書 2019


  3. JECFA: 724. WHO Food Additives Series 28. Gellan gum. Toxicological evaluation of certain food additives and contaminants. 1991.