モウソウチク抽出物


1.食品添加物名
 モウソウチク抽出物 (Mousouchiku extract)

2.基原・製法・本質
 イネ科モウソウチク (Phyllostachys heterocycla MITF.)の茎の表皮を、粉砕したものより、微温時エタノールで抽出して得られたものである。成分として2,6-ジメトキシ-1,4-ベンゾキノンを含む。

3.主な用途
 製造用剤

4.安全性試験成績の概要
(1)反復投与試験
 F344ラットを用いた混餌(1、5%)投与による4週間の反復投与試験及び混餌(0.5、1.0、2.0%)投与による90日間の反復投与試験において、検体投与に起因する毒性学的影響は認められていない1)。無毒性量は最高用量である5%(2.5g/kg/day)と考えられる。

(2)変異原性試験
 細菌を用いた復帰突然変異試験2)、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験3)の結果は、いずれも陰性と判断される。


(引用文献)

  1. モウソウチク抽出物の90日反復投与試験,平成8年度化学物質の調査報告書,広島大学原医研予防腫瘍分野
  2. 宮部正樹:厚生省平成8年度食品添加物安全性再評価等の試験検査,名古屋市衛生研究所
  3. 鳥羽和憲:厚生省平成8年度食品添加物安全性再評価等の試験の変異原性試験,第1次試験,Chromosome法に関する研究,横浜市衛生研究所