ファフィア色素


1.食品添加物名
 ファフィア色素 (Phaffia colour)

2.基原・製法・本質
 酵母 (Phaffia rhodozyma MILLER)の培養液より、室温時アセトン、エタノール、含水エタノール、ヘキサン又はこれらの混合液で抽出し、溶媒を除去して得られたものである。主色素はアスタキサンチンである。澄~赤色を呈する。

3.主な用途
 着色料

4.安全性試験成績の概要
(1)反復投与試験
 F344ラットを用いた混餌(0.2、0.6、1.7、5%:餌中の濃度はファフィア色素15%含有製剤として換算)投与による13週間の反復投与試験において、検体投与による毒性学的影響は認められていない1)。無毒性量はファフィア色素として雄で448mg/kg/day、雌で493mg/kg/day考えられる。

(2)変異原性試験
 細菌を用いた復帰突然変異試験2)、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験3)及びマウスを用いた小核試験4)の結果は、いずれも陰性と判断される。


(引用文献)

  1. 小野寺博志ら:ファフィア色素のF344ラットにおける13週間亜慢性毒性試験,国立医薬品食品衛生研究所報告,115,99‐106,1997
  2. 宮部正樹:厚生省平成7年度食品添加物安全性再評価等の試験検査,変異原性試験(Ames法),名古屋市衛生研究所
  3. 鳥羽和憲:厚生省平成7年度食品添加物安全性再評価等の試験の変異原性試験,第一次試験,Chromosome法に関する研究,横浜市衛生研究所
  4. 蜂谷紀之:厚生省平成7年度食品添加物安全性再評価等の試験検査,変異原性試験(小核試験)に関する研究,秋田大学医学部