エステラーゼ

英名: Esterase CAS No. 9013-79-0

JECFA No. 該当なし別名: 該当なし

構造式: -


  1. 基原・製法

    動物の肝臓、魚類、糸状菌(Aspergillus 属に限る)、酵母(Candida 属及び Torulopsis属に限る)若しくは細菌(Pseudomonas 属に限る)の培養物から得られた、エステルを加水分解する酵素である。食品(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存又は力価調整の目的に限る)又は添加物(賦形、粉末化、希釈、安定化、保存、pH 調整又は力価調整の目的に限る)を含むことがある。


  2. 主な用途

    酵素


  3. 安全性試験の概要

    1. 急性毒性試験

      経口投与の情報なし


    2. 反復投与毒性試験

      Wistar ラット(雌雄各群 10 匹)に T.reesei RF6201 由来のペクチンエステラーゼを OECD TG 408 に従い 91 日間強制経口投与したところ,被験物質に起因する毒性影響はみられず、NOAEL は最高用量の 1,000 mg TOS/kg 体重/日と考えられた 1)


    3. 変異原性試験

      Ames 試験および染色体異常試験が実施されており、すべて陰性と報告されている 1)


      Ames 試験:陰性; TA100TA1535TA98TA1537TA102 335,000 g/plate (代謝活性化および非代謝活性化)

      染色体異常試験:陰性; V79 細胞 最高 5,310 g/mL (代謝活性化および非代謝活性化)


    4. その他

      毒性が懸念される報告はない。


    5. 海外評価書における扱い

      FDA では Trichoderma Reesei の改変株 Aspergillus tubingensis 由来のペクチンエステラーゼを generally recognized as safe (GRAS)と評価している 1)


  4. 結論

    本既存添加物は、日本国内で流通しているものについては、安全性に懸念はないと考えられる。


  5. 参考資料

    1. AB ENZYMES GmbH, GRAS NOTICE FOR PECTIN ESTERASE FROM A GENETICALLY MODIFIED STRAIN OF TRICHODERMA REESEI (2014)

(FDA: GRAS Notice GRN 558)